《レビュー》コメディー映画「Comme un chef」の「分子料理」の扱いが微妙な件。

Comme un chef(英語名 The Chef
監督:ダニエル・コーエン(Daniel Cohen)
2012,フランス・スペイン合作
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ジャン・レノ(Jean Reno)とミカエル・ヨーン(Michaël Youn)主演のコメディ映画。


Le Chef 予告編

先週、シンガポール航空の機内映画で見ました。
日本の配給はまだなので英語字幕のみでした。

ジャッキー(ヨーン)は腕はいいのに仕事が長続きしない料理人。
臨月が近い妻の希望もあり、料理の仕事にこだわらず、長く勤められるアルバイトを探している。

アレクサンドル(レノ)は三ツ星店(ここで「ミシュラン」とはいわないとこがミソ、「Le Guide」という名前になってました。この映画には「ミシュラン」も「ボキューズ」も、具体的な店名やガイド名は出てこない)のスターシェフだが、最近は目覚ましい活躍ができず、オーナーにシェフを辞めさせられそうになっている。

そんな二人がアレクサンドルの店で出会い、二人で新しいメニューを考案するという筋書き。

行き詰まった二人が助けを求めるのが、分子料理‘molecular gastronomy’

ジャッキーが「知り合いにスゴイ料理人がいる」といって呼び出したのがスペイン人の料理人で、そのカリカチュアぶりは、スペイン人が怒らないか心配になるくらいのレベル(笑)

普通のフランス人にとっての分子料理、モダンスパニッシュ料理への視線としてはこんなものなのかも。
扱いとしては、前衛的過ぎてわけのわからない料理…のような扱い。
しかし映画の中で主人公たちはその分子料理に突破口を賭けようとするわけですから、フランス料理に入り込んでいる新しい潮流として一般の人にも認識はされているのだろうと思います。
監督は撮影にあたって、三ツ星レストランを取材で何軒も回ったそうです。

アレクサンドルにスカウトされて「長期勤務ではないから」と渋る場面など、主人公ジャッキーの人物像に?な部分もありましたが、肩のこらないコメディー映画として、料理関係者の皆様にはいろいろツッコミどころが楽しい映画として、機会があればぜひ。

9/8追記。日本公開、決まったようです。2012/12/22より。
http://mdspplus.ldblog.jp/archives/7430958.html

余談ですが、アレクサンドルの三ツ星レストランのロケ地、見たところパリのFOUR SEASONS GEORGE V「ル・サンク(Le Cinq)」では。
アレクサンドルが、自分のレシピを勝手に変えた若手料理人を叱ると、その若手が
「東京のフォーシーズンズではこうやってました!」
と言い返す場面も。
ここが唯一の実在の固有名詞でした(笑)

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