サーモン&トラウトピックアップイベントby Shohei&Kiriko&Kentaro

Salmon_trout

今回の、この魅力的なイベントの仕掛け人は、白金台のレストラン・Tirpseで働いていた安田ショウヘイさんと、同じくTirpseのパティシエだった中村樹里子さん、ソムリエの江本賢太郎さん。
場所は三軒茶屋のサーモン&トラウト。
略称サモトラの本来のあるじ森枝幹さんは、メキシコ旅行…もとい、nomaメヒコのため不在。

目的は料理を頂くため、というか、このたび結婚されるショウヘイさんとキリコさんにおめでとうを言うため、さらに、この三人が新しくオープンさせる予定のレストラン「KABI」の料理をひと足先に味わうため、だった。
物件より先に名前が決まるとはよほどの思い入れのある名前と思いきや、
「黴、です」
ホントかなー。でも一部でのショウヘイさんの愛称?「発酵ボーイズ」に通じる名前だ。

Kabi_01

この日のコースはキリコさんのデザート含め、全10品。

Kabi_02

たこ、アボカド、トマト、きゅうり
冷製スープ的な。ベースはさわやかな発酵トマトのジュース。
ポイントは上に載せられたヤマザクラの実のピクルス。杏仁の香りがする。ピクルスからは、すっぱい酢の香りと杏仁の香りが同時にする。サクラと杏仁は同じサクラ属だったことを思い出させる。

Kabi_03

コシアブラ、こごみ、タラノメ、燻製リコッタチーズ、蕎麦の実、ホタルイカ
さらっと和えられた軽い皿なのに、味は複雑。それは、食材がそれぞれ燻製にしたり、乾燥させたり、発酵させたりでそれぞれの食材が別の何かになっているからだろう。
コシアブラやこごみなど山菜は乾燥。そこに軽く乳酸発酵させたきゅうり、最後に削ったリコッタチーズの燻製。
乾燥・発酵・燻製ってうま味盛りすぎじゃない? と実際にはなってないのは、ショウヘイさんの若さと絶妙なバランス感覚かなという気がする。

Kabi_05

アスパラガスとスナップエンドウ
緑と緑に、緑のソース。
アスパラにエンドウにほうれん草。
これはひたすらソースがうまい。発酵のうま味炸裂。グリーンピースを発酵させてつめたものにほうれん草の色と苦味を足してある。あと、カシスの葉のジュースとカシスの葉のオイルだったかな。
緑一色のみで攻めるこの感じ、フランス料理ではなくモダンノルディック。アスパラガスとエンドウは脇役。

Kabi_06

ほうれん草を入れる前のグリンピースのソースをお代わりしてしまった。

Kabi_08

カツオのたたき
藁を中華鍋に敷き詰めて、カツオを瞬間燻製的にバーナーで加熱。にらのオイルと大豆味噌。
付け合せは揚げたケッパーと、ピータンと、燻製のとき焼いた藁の切れ端!そうくるか。藁は炭化していて苦味を足している。

Kabi_07

藁をがんがんバーナーで加熱するショウヘイ氏。

Kabi_09

牛肉
牛肉のスライスの黒にんにくとブルーチーズ。
見えない黒にんにくの塊が、口に入れたとき最も強烈だ。

Kabi_10

乾燥バナナ、乾燥桜エビ、桜のがくのビネガー
メインのあとの「酒のアテ」。
桜のがく部分は「山に入ったら、桜が終わっていて、悲しくガクだけ摘みました」。こちらのビネガーは、さっきのヤマザクラのピクルスの酢より甘く感じる。
酒が飲める甘いもの!試行錯誤のあとがわかる組み合わせ。

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桜のがくのビネガー漬け。

Kabi_12

三良坂さんのシェーブル、オキザリス、紫蘇オイル、ミードに漬けたチェリー
キリコさんは、フロマージュ系の乳製品とフルーツをバランスよく合わせるのが本当にうまい。このときのパンナコッタとグレープフルーツもそうだった。深さのあるボウル型のお皿で、自然と、すべての食材を混ぜて食べる動作になる。
シェーブルは広島の三良坂フロマージュさんのもの。くせがなくて、軽く、明るい。空気をデザートにしたみたいだ。

Kabi_14

チョコレート
さっきのシェーブルが空気なら、こちらは土のデザート。
しっかり重いチョコレートにずっしりな生クリーム、ごぼうチップス、くるみパウダー。
ソースがみりん、生姜、清見オレンジ。酸味が日本っぽい。
こうやって書き出すと、食材のうま味や酸味が少しずつすべてリンクしているのがわかる。

コースを通して感じられたのは、フランス料理のハレではなく、保存と発酵と乾燥がうまみを加える北欧料理の日常。
もちろん、日常の食事ではこんなに食材は多くないわけで、その複雑さがハレ感をもたらしてはいるけれど、ショウヘイさんの料理の豊かさは、食べて初めてわかるおくゆかしさとして感じられた。

料理は人なり。
時間を味方につけた料理は、強い。

Kabi_12

サーモンアンドトラウト(salmon&trout)
東京都世田谷区代沢4丁目42−7
http://salmonandtrout.tokyo/
080-4816-1831
18:00~24:00 日・月休


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